以下は馬王4についての説明となります。馬王Zについてはこちらをご覧下さい。


なぜ馬王の予想はこれほど高い回収率をコンスタントに記録できるのか、その画期的な予想理論の秘密を少しだけ公開します。

 
的中率と回収率は別もの
競馬は的中しない限り絶対に儲かることはないわけですから、予想する時には的中することを第一目標にしてしまいがちです。
その証拠にどの競馬新聞を見ても、「勝ち馬を予想する」という予想方法です。
しかし、この考え方は、「競馬で儲ける」という意味においては基本的に間違っています。
競馬の的中配当は、ご承知のように、勝ちそうな馬が勝ったときには安く、勝てそうもない馬が勝ったときには高くなります。つまり、その馬が勝つと見込まれる確率の逆数にほぼ等しいので、極端な話、どの馬の馬券を買ったところで、長い目で見ればだいたい80%程度の回収率におさまってしまうのです。競馬新聞のプロの予想家の回収率がどれも80%前後であるのがその証拠です。
要するに、的中率をあげたところで決して回収率がよくなるわけではありません。
競馬の回収率をアップさせるためには、「
勝ち馬を予想する」のではなく「儲かる馬を選ぶ」というように発想を転換することが必要なのです。
馬王の予想方法は、「儲かる馬を選ぶ」という方法を追求して開発されたものです。
馬の能力を正確に推定する「予想タイム指数」
馬王の予想の中核となるのが「予想タイム指数」です。
出走馬の過去のレースの走破タイムから馬の能力をきちんと把握することは、競馬を予想する上で非常に重要です。
しかし、現実には、過去のレースの距離や競馬場、馬場状態、ペースはすべて異なりますから、単純比較はできず、人間の直感ではたいへん難しいものです。
馬王は、過去のタイムを解析することによって、出走各馬の過去のタイムを同じ尺度に換算して能力を推定します。
タイムの解析方法は複雑なプログラムによっており、詳細に説明するのは難しいのですが、いままで知られていたタイム指数やスピード指数のような単純な方法ではなく、膨大な関連レースのタイムが有機的に影響を及ぼしあってタイム指数が計算されるという独特のアルゴリズムによっています。これは、巨大な競馬データベースを駆使できる馬王ならではの方法です。
その結果、基本的に「馬場補正」や「展開補正」などの「補正」を必要とせず、他に類をみない優れたタイム指数を得ることができます。
馬王にはさまざまな角度から馬券データを分析する機能が備わっていますが、その分析機能を使って馬王の予想タイム指数上位5位までの単勝成績と、単勝人気上位5位までの単勝成績を比較集計
(1997〜1999年)したのが次の表です。
 
予想タイム指数  単勝率  回収率    単勝人気  単勝率  回収率
1位 28.9% 90.4%   1番人気 33.6% 76.0%
2位 18.1% 89.2%   2番人気 19.4% 78.7%
3位 12.2% 85.4%   3番人気 13.3% 79.4%
4位 9.7% 86.2%   4番人気 9.2% 78.8%
5位 7.0% 84.3%   5番人気 6.7% 80.4%

予想タイム指数上位の単勝率は、単勝人気上位の単勝率に近いのに対し、回収率で比べてみると10%以上高いことがわかると思います。これはいかに馬王の予想タイム指数が優れているかの証左です。
また、同時に、予想タイム指数だけで
馬券収支がプラスになるわけではないこともあきらかです。

どうやって儲かる馬を探すか
「儲かる馬」とは「実力のほうが人気を上回っている馬」という意味でもありますから、普通は「穴馬」といったほうが通りがいいかもしれません。ただ、「穴馬」というとやたら人気薄の馬という印象がありますが、たとえ5倍くらいの人気馬であっても、3回に1回くらいの確率で勝つチャンスのある馬なら立派な「穴馬」です。
要は、勝つチャンスがオッズより大きそうな馬を見つけることができればいいわけですが、馬王では今回予想の対象にする馬がどれくらい穴馬のパターンにあてはまるかを調べることによって穴馬を選び出しています。
馬のデータには前走の着順とか脚質、騎手など、競馬ファンに注目されやすいデータがいくつかあります。
過去の膨大な競馬データを分析して、このようなデータと回収率の関係を調べることによって競馬ファンの支持傾向がわかります。たとえば次の表は、前走の着順と勝率・単勝回収率の関係をあらわした表です。

前走着順  件数  勝率  回収率
1着 17,057 9.6% 75.6%
2着 15,470 12.9% 74.3%
3着 18,318 11.3% 75.2%
4着 18,591 10.1% 78.7%
5着 16,956 9.5% 82.0%
6着 14,353 9.2% 89.7%
7着 12,034 8.4% 83.1%
8着 10,022 8.1% 88.2%
9着 8,238 7.8% 86.6%
10着以下 23,206 7.3% 85.8%
1992〜99年の新馬、未出走、障害をのぞく単勝オッズ3倍〜30倍のすべての単勝馬券を対象


この表を見ると、勝率はともかく、前走5着以下の馬の回収率が、前走2〜4着の馬の回収率を明らかに上回っています。(前走1着の馬については昇級戦であることが多いので少しデータの質が違います)
これは、競馬ファンが前走2〜4着と好走した馬の実力を過大評価しているからにほかなりません。つまり前走5着以下の馬のほうが馬券的には有利であるということです。これが穴馬のパターンの一例です。
また、前走芝のレースを使った馬が今回ダートのレースに出走してきた場合や、芝からダートに変わった場合なども典型的な穴馬パターンです。

コースの変更 件数 勝率 回収率
ダートから芝 14,585 9.0% 92.5%
芝からダート 16,302 9.9% 90.3%
変更なし 123,552 9.5% 78.8%
1992〜99年の新馬、未出走、障害をのぞく単勝オッズ3倍〜30倍のすべての単勝馬券を対象


コースが前走と変わった馬は、芝からダート、ダートから芝ともに回収率90%以上と、おどろくほどの偏りがあります。いかに競馬ファンが「芝馬」「ダート馬」と固定したレッテルを貼っているかという証拠でもあります。したがって、前走のコースと違うコースに出走してきた馬は穴馬です。
「前走着順5着以下」と「コース変更馬」の2つの穴馬パターンがあることを紹介しましたが、ある馬についてこの2パターンのどちらかに適合していれば1点、両方に適合していれば2点というように穴馬の評価を得点化してみます。すべての馬についてこの得点を計算し、得点によってどのように回収率に違いが出るか調べると次のようにな


得点 件数 勝率 回収率
0点 63,244 10.8% 74.9%
1点 72,982 8.4% 82.4%
2点 21,357 9.1% 95.4%
1992〜99年の新馬、未出走、障害をのぞく単勝オッズ3倍〜30倍のすべての単勝馬券を対象

たった2種類の穴馬パターンに適合するかどうかを調べるだけで、100%に近い回収率をマークすることができるということをご存じだったでしょうか。
さらに、予想タイム指数1位の馬には2点加点、2〜4位の馬には1点加点してみましょう。

得点 件数 勝率 回収率
0点 28,228 6.8% 64.6%
1点 72,524 8.7% 77.5%
2点 45,967 10.9% 89.5%
3点 10,011 15.5% 113.0%
4点 853 17.9% 112.9%
1992〜99年の新馬、未出走、障害をのぞく単勝オッズ3倍〜30倍のすべての単勝馬券を対象


いかがでしょうか。3点以上の馬の単勝さえ買っていれば回収率110%以上になります。
このような点数のことを馬王では「得点」と呼び、標準設定では10種類程度の穴馬パターンに適合するかどうかを統計処理によって得点化しています。
10種類のパターンというのは少ないように感じるかもしれませんが、少ないパラメータで説明できるモデルのほうが統計学的にはすぐれたモデルとされているのです。そしてその結果が、驚異的な回収率という実績になってあらわれているわけです。なお、他の穴馬パターンはいわゆる企業秘密に属しますので公開はしていません。
さらに、馬王のユーザーは分析機能を使って自分で穴馬パターンを探すことも可能で、ユーザーそれぞれの馬券ノウハウを反映した得点計算式をつくることも簡単にできます。
以上が馬王の回収率を中心とする予想の考え方です。