「馬王Z ver1.5から枠連に対応



●枠連推奨馬券の仕組みについて

馬王において、馬連・ワイド・馬単は、2頭の組み合わせのそれぞれの馬の出走馬Tのレコードを馬1と馬2に分けて、馬1と馬2の得点などで取捨選択して推奨馬券を出します。
これに対し、枠連は枠Tという別のテーブルを使って、枠1、枠2の得点などを使って予想するようになっています。
枠Tは、レースの枠番ごとにその枠の馬の得点、予想タイム指数、予想タイム指数順位などをおさめたテーブルで、次のような構成です。

枠T
競走コードレースの競走コード
枠番枠番1〜8
馬番1〜3この枠に属する馬の馬番(馬番1,馬番2,馬番3は得点の高い順に配置)
得点1〜3馬番1〜3の得点
予想タイム指数順位1〜3馬番1〜3の予想タイム指数順位
単勝人気1〜3馬番1〜3の単勝人気
単勝オッズ1〜3馬番1〜3の単勝オッズ
枠得点この枠に属する馬のの平均得点
枠順位この枠の枠得点の順位

この枠Tは実は以前のバージョンから存在していますが、ver1.5において枠連予想が実用化されるにあたってフィールド構成が見直されていますので、過去の枠連の回収率分析をするためには、事前に過去のレースの枠Tの内容を更新しておく必要があります。
そのために、馬王Zの予想(Y)-予想再計算(Y)...で予想再計算ダイアログを開き、適宜過去からの計算期間を設定の上、「枠T更新」以外の再計算オプションのチェックボックスをすべてOFFにしたうえで再計算を実行してください。
再計算には地方競馬を含む長期間だと数時間を要することがあります。


●枠連推奨馬券条件の一例

枠Tの項目は出走馬Tより限定的な項目に絞られており、また最適な推奨馬券条件の研究は今後の課題ですが、中央競馬の下記の条件で枠連推奨馬券の設定をすると、過去8年間の通算で回収率100%を超える結果となりました。
なお条件式中の「PATTERNW」は枠1と枠2の枠得点順位の組み合わせをあらわすマクロで、馬連などで使うマクロ「PATTERN」に対応するものです。

[中央競馬枠連条件]
枠連オッズ>=15
AND 枠1.枠番<>枠2.枠番
AND PATTERNW IN (12,13,14,23)
AND 枠1.枠得点 + 枠2.枠得点>=98

2012/1/1〜2019/12/31
件数 13,134 的中数 434 枠連回収率 116.3%

地方競馬では下記条件で100%を超えますが、もともと頭数が少ないので結局馬連と同じ組み合わせになることや、枠連の発売のない8頭以下のレースも多く、中央競馬よりも的中率向上などの恩恵は少ないと見られます。
なお、地方競馬では枠連のことを枠複といいますが、馬王では便宜上中央競馬にならって「枠連」呼称を用いています。

[地方競馬枠連条件]
枠連オッズ>=15
AND 枠1.枠番<>枠2.枠番
AND PATTERNW IN (12,13)
AND 枠1.枠得点 + 枠2.枠得点>=99

2016/1/1〜2019/12/31
件数 3,375 的中数 99 枠連回収率 100.6%

地方競馬では枠連だからといって他の式別より回収率が特別にすぐれることはないようですが、馬券のバリエーションを増やしてリスクを分散する意味はあるでしょう。
また、中央競馬ではとくに的中率の向上が見込めて、他のPC予想の影響を受けにくい式別なので、馬王Zユーザーのみなさんはぜひ研究してみてください。